『穂高涸沢Movie&Talk Session 2016』
『穂高涸沢Movie&Talk Session』、今年は大阪中之島・中央公会堂にて。
チケット買おうかと考えていたところ、「百万人の山と自然2016」のときにカモ鳥さんがお得な前売り券を譲ってくださって。
山岳ライター小林千穂さんの司会で、涸沢ヒュッテの山口孝社長、穂高岳山荘三代⽬・今田恵社長、穂高岳山荘の小屋番にしてハチプロダクション代表でもある宮田八郎氏(神戸市灘区出身)がスピーカーで登場。第一部はハチプロダクションの「四季穂高」上映、第二部が三人のトークという構成。
4月27日から今年度の営業を始めた2つの山小屋から。
★山口氏「46年間涸沢の小屋に入っているが、入山の時に今年ほど雪が少なかったことはなかった」
★宮田氏「2900m以上では積雪は例年と変わらなかったが、GWは天気がめまぐるしく変化して、遭難が多かった」
現時点では、涸沢からのアプローチならアイゼンピッケルは必要、岳沢からならまもなくアイゼンなしでもいけそうな見込み。
今年は半月からひと月くらい季節が早く推移しており、この分だと秋の紅葉も早いかも…?というお話も。
(ケド、気温が高いのが原因なら紅葉は遅いのでは…?)
山小屋の混雑状況について
★今田氏「以前はお盆前後に集中していたが、近年は分散傾向にある。ここ数年、最も混雑するのは秋のシルバーウィーク」
小屋のHPで混雑状況の情報を提供しているので、参考にしてほしいとのこと。
今年から施行される国民の祝日「山の日」に関して。
★山口氏「当初祝日のない6月の第一土曜日が候補に挙げられていたが、日本アルプスなどの山々ではまだ残雪が多く、遭難が起きることを懸念。花がきれいで安全に登れる、また家族で山に出かけやすい8月になった」
2年ほど前に上高地で検討委員会?が開催されたこともあって、今年の8月11日には上高地で大掛かりなイベントが実施される。混雑が見込まれるので、上高地には近寄らない方がいいかも?とのこと。
★宮田氏「六甲山がいいんじゃないですか、8月11日は」
頻発する山岳遭難についてのお話もあって、故・篠原秋彦さんのドキュメンタリー映像や宮田氏の救助出動時の映像なども。
穂高周辺では、ザイテングラートや北穂南稜でのすれ違いざまの事故が多い。誰かが起こした落石に当たって滑落するなど。
★山口氏「基本的に声をかけあって、周囲と意思疎通しながら行動すること」
「ツエルト、ライト、防寒着、ホイッスルを携行すること」
★宮田氏「ぶっちゃけ、死にたくないなら山に登らないこと。遭難者は、誰一人自分が遭難するとは思ってない。自分だってそう。本来的に山は危険で、命を失うかもしれないところ。けれど、人が一生懸命生きるために行くところでもある。死にに行くわけじゃないので、だからこそ、ちゃんとせなアカン」
会場で、神戸ザックの星加社長ご夫妻とお会いした。会場へ向かう時は猛暑だったが、帰るころにはなぜか秋の雲のような空模様になってて涼しかった。
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