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『おしょりん』

明治三十八年、冬は雪に閉ざされる福井県麻生津村で、農業以外のOsyorin産業振興としてめがね枠作りに取り組んできた増永五左衛門、幸八兄弟(「増永眼鏡」創業者)を取り上げた作品。五左衛門の妻の目を通して描かれる作品世界は、ほんのりせつない部分などもあって、小説としても楽しめる。


『おしょりん』
藤岡 陽子 著
ポプラ社 刊
2016年2月 初版発行

ちなみに、福井県は日本製のめがね枠生産の95%以上のシェアを誇っているそうだ。
そして、タイトルの「おしょりん」とは、

福井弁で、冬の寒い日、積もった雪が硬く凍って歩いても足が沈まないような状態を指すそう。「おしょりん」になると、どこでもまっすぐ歩けるので、子どもにとってはわくわくすることのよう。

作品の最後に、子どものころを回想するシーンがある。
P334
 —幸八、早う起きろ。今朝はおしょりんなっとるざ。
(略)
 —兄ちゃん、ほんまや。おしょりんや。どこ歩いてもええんやなあ。おれ、汽車を見てみたいんや。線路をたどっていったら、もっともっと遠くまで行けるんやろ。兄ちゃん、汽車の見える場所まで連れてってくれや。

もう一か所引用。
P210
山上りや。あんたら見てたら、高い高い山を上ろうとしているように思えるわ。無謀ていう名の山や。夢いう名の山かもしれん。」

この作品の舞台は文殊山の麓の主計郷(かずえごう)。作品中でも、文殊山が重要な場所として何度も出てくる。
Dscf7232文殊山から見た景色。
極にゃみ的には、2011年9月の福井ツアーで訪れ、『PEAKS No.58』の「My Pesks Collection」でご紹介してます。

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