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『安倍政治と言論統制 テレビ現場からの告発!』

この春、3つのテレビ局の看板キャスターが揃って交代するというPhoto前代未聞の出来事が起きた。NHK『クローズアップ現代』の国谷裕子氏、TBS系『NEWS23』岸井成格氏、テレビ朝日系『報道ステーション』古舘伊知郎氏の三人。いずれも、局の主要報道番組のメインキャスターで、日本のジャーナリズムを代表すると言える報道人。「政治的な圧力による交代ではない」と言うのが公式見解とされているが、実際にはどうなのか。1年ほど遡った『ニュースウォッチ9』の大越健介氏の降板劇や、NHKが籾井体制になってからどう変わったか、など、事情をよく知る“ナカノヒト”たちによる証言を取りまとめた一冊。

『安倍政治と言論統制 テレビ現場からの告発!』
週刊金曜日 編・刊
2016年3月30日 初版発行

公式サイトから
「一体、いまテレビ局の現場で何が起きているのか――
現在、週刊誌などがさまざまに報じているが、伝聞が多く、事実のあいまいな記事が目立つ。
本書は現役テレビ局員として活躍している人々が、安倍政権のやり口やテレビ局の自主規制を匿名ながらも「ばれたらクビ」の覚悟で告発する。」

「NHKを憂う有志の会」による「 止まらない籾井体制の暴走でNHK崩壊」、
古賀茂明×中野晃一×佐高信三氏による座談会「テレビを抑え込む菅義偉官房長官」、
マイケル・ペン氏「海外記者は見た!弱腰な日本メディア」、
現役テレビ局社員による匿名座談会「TBS岸井キャスター、テレ朝古舘キャスター降板の舞台裏」、
『放送レポート』編集長岩崎貞明氏「一線を越えた安倍政権のメディアコントロール」、
池上彰×佐高信両氏による対談「偏らない意見って何? 今、ジャーナリストに求められるもの」 の6章、

資料1 放送法とは
資料2 自民党からテレビ局への文書
資料3 BPOの意見書
資料4 図解 特定メディアを「攻撃」する団体の相関図
資料5 安倍首相とマスコミ関係者との会食・懇談会等

からなる。

安倍政権になってから、日本の「報道の自由度」は急落しているが、それは単に政権与党が圧力をかけて言論弾圧を行っている、というような単純な話ではない。

P77(マイケル・ペン氏)
 日本の主流メディアは民主主義社会における自らの役割を果たす努力を怠っているように思う。安倍政権は、民主主義政権に求められる説明責任を果たす気がまるでないことを繰り返し示してきた。政権批判に対しては、批判する者を巧妙かつ効果的に沈黙させる方法を探そうとする。現政権の思考回路は、1945年以降の成熟した国家へ生まれ変わった日本にふさわしいというよりはむしろ、戦前に近いものである。


佐高さんと池上さんの対談も面白かった。

P151
佐高 (NHKの)お偉いさんが来たとき、ちょうどいいから直接「ある人がある政党を支持していることが明白だと、選挙期間中は番組に出られないというのはおかしいんじゃないの」と言ったんです。そうしたら、「いや、視聴者が偏らない意見を求めますから」って答えたんですよ。
池上 偏らない意見ね。何ですかね、偏らない意見って。
佐高 「NHK的」なものもあるかもしれないけど、偏らない意見って何? と思います。
池上 偏らない意見なんてないでしょう。
佐高 でしょ。
池上 いろんな偏った人を出すことによって、全体として多様な意見を視聴者に届ければいいわけです。


「偏った」と言えば、私なんかずいぶんと「偏った」人だと認識されていることだろう。けれど、偏ってない人なんて存在しない。いろんな人が集まって社会が作られている。それをどうにか取りまとめるのが政治の仕事だし、いろんな考えがあることを伝えるのがジャーナリストの仕事だ。力の強い誰かの得になるように誘導するのがオシゴト、では、断じてないのですぞ。

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