『愛と青春のすみれキッチン』
タカラジェンヌしか入れない“秘密の食堂”。歌劇場の奥にあるという、伝説的なその食堂のメニューを、聞き書きで起こしたという異色のレシピ集。おめめキラキラ、巻髪もりもりクルクルのお姫様が、目玉焼きとマヨネーズが乗った「目玉焼き丼マヨ添え」と春巻きみたいなものを手にしているベリーチープでウルトラキャッチ―な表紙にぐっときた。中のイラストもなかなかカワユイのん。
『愛と青春のすみれキッチン』
宝塚歌劇を愛する会 著
祥伝社 刊
2013年4月 初版発行
主菜副菜25種、朝ごはん7種、甘いもの6種の3章と、OGのコメント、推測による“すみれキッチン”の見取り図、で構成されている。
紹介されているメニューがなんとも、和み系というか、家庭的というか。
15~18歳で親元を離れて音楽学校に入学するジェンヌたちに絶大な人気があるというのは、カフェやレストランでは味わうことができない、家庭の味、を感じるからなんだろうな、と思う。
しいたけごはん、鶏そぼろ丼、シチューかけごはん、カレー、春雨サラダ…
家で作るような、コンソメや市販のルーを使ったふつうのメニューがずらり。
表紙のお姫様が箸でつかんでいるのは「モーニングシーロール」。
朝海ひかるさん考案なので「モーニングシー」。茹でた鶏ささみをアボカドと共に包んで揚げたもの。左手に持っている「目玉焼き丼」は、ごはんに目玉焼きを乗せて醤油をたらし、マヨネーズを添えるというスーパーお手軽メニュー(極にゃみ的には、最近TKGから目玉焼き乗せごはんに移行しているのだが、かけるのは醤油だけなので、今度マヨも…。けど、ほな、まるっきり、このメニューやんか)。お手軽と言えば、OGのコメントによく登場する人気メニュー「きゅうりのオイル和え」
きゅうりをすりこぎで叩いて、塩でしんなりさせて、サラダ油と醤油で和える。
にゃみ家ではほぼ同様のものを「きゅうりのタタキ」と呼んでいる。うちではサラダ油ではなくてごま油だけど。うーん、定番メニューが共通してるな…
「ピーマンのオイル焼き」も人気だそう。
縦二つ割にしてへたと種を除いたピーマンをサラダ油でくたっとなるまで炒めて、醤油とみりんと(うまみ調味料)で味付け。
「春雨サラダ」は、茹でた緑豆春雨と、千切りにしたにんじん、きゅうりをサラダ油で和えて、マヨネーズ、ポン酢、七味唐辛子で味付け。
細切りにしたワンタンの皮を素揚げにしてにんじん、きゅうりと合せた「コンコンサラダ」、塩もみした千切りキャベツをマヨネーズで和えて、茹で卵をトッピング、マヨポンピリ(マヨネーズ、ポン酢、七味唐辛子)などで味付けする「タマゴサラダ」、それを具に、トーストで挟んだ「タマゴサラダのサンドトースト」なども簡単で美味しそう。朝ごはんメニューの究極は「にゃんこ」。
・前日のみそ汁の残りをごはんにかける。
いや、家ではたぶん多くの人がする。が、これがメニューとして食堂にあるというのがスゴイ。
「卵かけごはん」もメニューに採用されている。
マヨネーズ、塩コショウ、うまみ調味料で味付けしたスクランブルエッグをごはんに乗せるだけの「ふわふわ丼」とかも。表紙の「目玉焼き丼」もそうだけど、「まかない」ではありえても、食堂の表メニューではありえないこういうメニューこそが、日常的に食べて元気が出る、ものなんだと思う。
絶大な人気という「ミルクプリン」
1. 牛乳200㏄を小鍋で温め、粉ゼラチン5g、砂糖大匙5を加えて煮溶かす
2. 卵1個をボウルに割り入れ、粗熱を取った1とバニラエッセンスを加えてよく混ぜる
3. グラスに流しいれて冷やし、エバミルクをかけて供する
かき氷乗せ、缶ミカン乗せ、などのアレンジも。
★タカラジェンヌの食堂「すみれキッチン」を再現してみた!…ココ!(宝塚歌劇倶楽部)
あの華やかなタカラジェンヌは、じつはこーゆー素朴ななごみ系メニューでできているのであった。なんか、イメージギャップがエエ感じかも。
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