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『山女日記』

ここ数年、特殊なものを除いて小説を読む心の余裕がないのだけど、Yamaonna久々に読んでみた作品。大荒れになるとの予報で講座が流れ(結果的に天候的には行けていたし、その割にいろいろたいへんなことになったのだけど)中途半端に時間はあったりして。
ちょっと前に“海と太陽”さんがとてもよかった、と仰るので、手配していたのだった。

作者の湊かなえ氏は、わりとおどろおどろしい作風の作家さん、というイメージがあって、「山女」なる言葉も、そういう目で見れば何か怖いモノのような感じがしてて、これまで本作は敬遠してた。でも、なんとゆーか、ほのぼのと心温まる系の作品だった。食わず嫌いはあきまへん。
八月の六日間』と読後感が似てる気がする。今風というか、読後感のよい作品でよかった。

『山女日記』
湊かなえ 著
幻冬舎 刊
2014年7月 初版発行

ドラマ化されるみたいです。
★プレミアムドラマ「山女日記」~女たちは頂きを目指して~…ココ!
2016年11月 6日(日)スタート
BSプレミアム よる10時から10時49分 (連続7回)

 ガイドて!作品と全然違うやん!

この作品でいう「山女」というのは、

人里離れた山奥で迷い込んできた旅人を取って食う、ようなおどろおどろしい存在ではなくて、数年前に流行した“山ガール”(この言葉は山ヤの間ではとっくの昔に絶滅しているが)。
「山ガールブーム」に乗って山に行きはじめた人がたくさんいた時代に構想されて、そんな中から生まれた作品のひとつなのかなと思う。

でも、とてもステキなお話が紡がれている。短編集なのだが、一話一話でちょっとずつ登場人物が絡んでいて、面白く展開していく。これを読んで山に行きたくなる女性は多いと思う。

妙高山、火打山、槍ヶ岳、利尻岳、白馬岳、金時山、トンガリロ。
懐かしい山も、一度行ってみたいと思ってる山も、たぶんもう行かないだろう山もあるけど… 台風で閉じ込められた山ヤが荒天の日に読むには最高の作品だった。

海と太陽さん、教えてくれてありがとう。読んでみてよかった。

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コメント

お気に召して頂けたようで、お薦めした甲斐があります。私には、登場人物のそれぞれに少しずつ自分が重なり、共感できるお話でした。作者自身が山をやられる方のようで、そこも作り物ではないリアル感があって良かったです。

もう行かないだろう山、というのが気になりますが…

投稿: 海と太陽 | 2016年10月 6日 (木) 08:20

よい作品をご紹介いただいてありがとう。
女性目線でいろいろ考えさせられることの多い内容で、面白かったですー。

投稿: にゃみ。 | 2016年10月 6日 (木) 09:06

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