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『日本会議の研究』

昨日、「大宅壮一メモリアル日本ノンフィクション大賞」が発表された。Photo
アベトモ…もとい、“森友学園”がらみで話題に上ることが多くなった著述家・菅野完氏の著書『日本会議の研究』が「読者賞」を受賞。極にゃみ的には、ちょうど先日、読み終えたばかりであった。

気味が悪いほどに右傾化が進んでいるこの国の閣僚たち(※後述)。
現政権は独裁と表現してもいいほどの暴走ぶりを見せ、しかも政体としての劣化ぶりは目に余るものがある。
(★山尾志桜里議員による金田法務大臣不信任決議案趣旨説明…ココ!←コレは必聴)
大臣としての適性を著しく欠く人やら、旧来の保守とは一線を画す、極右思想を隠そうともしない閣僚…
これらの流れの背景には、いったい何があるのか。その名前はあちこちで目にするものの、正体がよくわからなかった「日本会議」とは何なのか。
そういった問いに答える一冊。

投票で決める賞を受けたということは、多くの人が読んで、評価したということなのだろう。この国の中枢を動かしてきた闇に光が当たることで、ゆがんだ政治が正されていくきっかけになりますように。

『日本会議の研究』
菅野完 著
扶桑社新書2016年5月 初版発行

※(おそらく戦時中に)「戦争は人間の霊魂進化にとって最高の宗教的行事」と戦争を賛美したのは「生長の家」創始者、谷口雅春氏である。
その、あまりにもおぞましい言葉を、あろうことか、「ずっと生き方の根本に置いてきた」と語ったのが日本会議のメンバーにして、現・防衛大臣の稲田朋美氏。第3次安倍政権は、閣僚のほとんどが日本会議メンバーだ。
“カルト”と呼んで笑っていられるレベルの話ではない。
戦争放棄を憲法で明言しているこの国の、「防衛大臣」が戦争を礼賛する。今この国はそんな局面にある。トンデモすぎて鳥肌が立つ。

ところで、
「日本会議」とは、いったいどんな組織なのか。
1997年に「日本を守る国民会議」と「日本を守る会」が統合して設立された保守系の政治運動団体。
 日本会議のホームページによると、元号法制化、昭和天皇御在位60年、終戦50年の戦没者追悼行事などに取り組んできたとある。“教育の正常化”、歴史教科書の編纂(歴史修正?)、最近では憲法改正に向けた運動を展開。事務局を担う「日本青年協議会」の源流は新興宗教「生長の家」で、現在は無関係とされているが…
その極右思想は、「カルト集団」と断ずる声があるのも当然だと思う。詳しくは本書を。

[参考]
★今日本の中枢で起こっていること。
 『日本会議の研究』が話題(Naverまとめ)…ココ!

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