六甲山専門学校2月度「ダイバーシティ(多様性)と六甲山」
「障害」「アクセシビリティ」についてのお話は、とても興味深かった。
一言で言うと、「(障害者とされている人が)障害を持っていることが問題」なのではなく、その人のアクセスを妨げているインフラの側が「障害」である、という考え方。
肢体不自由の方が、山上へ行きにくいのは、その人自身の身体上の欠損や障害の問題なのではなくて、車いすなりを利用してアクセスできない道路なり交通機関なりの問題である。なるほど…
実際には、車いすを例にとれば、段差にはスロープをつけるとか、エレベーターを設置するとか、施設改善ができるならそれがベターだし、資金的に、または物理的に無理な場合は、ちょっとした工夫で改善することもできるという事例の紹介もあった。
今回初めて見たのだが、パソコンを使ったノートテイク(パソコンテイク)。2名のノートテイカーが、2台の端末を使って、ほぼリアルタイムで話者の言葉をプロジェクタに映し出していく。IMEの不調で漢字変換ができていない部分があるが、通常はカナ漢字交じりで表記されるそう。トリテキよりすごいのではないだろうか(自分メモや要約じゃなくて、ほぼ正確に語ったことを文字にするので)。
そして、バリアフリーとダイバーシティということ。
「障害がある人」と「現在障害がない自分」はつながっている。誰しも加齢であったり、不測の事故などで障害を得るかもしれないので、他人事ではない。誰もが生きやすいヨノナカは、自分が生きやすいヨノナカ、ってコトなのだな。
「容認看板」は池谷氏の造語だそう。ドライブウェイが、自動車専用にならずに、自転車が“容認”されている点を評価。事故が多発すると、管理者としては締め出しをせざるを得なくなるので、利用者がそうならないように節度ある利用を心掛けることが大切。というお話も。
油こぶしのマウンテンバイクに関しては、注意勧告が。たぶんハイカーとトラブルが起きたのだろうと推測され、注意をしてもさらに事故が起きたりすると、「禁止」となりかねない。そうならないようにみんなが節度を持って、多様な利用形態を維持していけたら、というお話であった。非常に興味深い内容で、今回は行政の方とか六甲山でいろんな活動をされている方々も多くこられていたので、今後につながっていけばと思う。
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