« “御影の天神さま”の梅 | トップページ | 弥生に突入。春の証し。 »

『北越雪譜』

寒かった冬もいよいよ終わり明日から弥生。冬の名残に雪に関する本のこと。
Dsc05357_1『PEAKS』No.99 2018年2月号でご紹介した「X」の中の、雪男についての記述があるということで読んでみた。
PEAKSでは、魚沼の造り酒屋「青木酒造」が作っている「雪男」という銘柄にからめて書いたのだが、そのネーミングのもとになったのが、塩沢生まれの鈴木牧之が記した『北越雪譜』という書物。
滝沢馬琴や山東京伝らが関わって、1837(天保8)年に江戸で出版されるとベストセラーになったそう。
雪についての考察や、雪国の暮らしのこと、不思議な話など、多岐にわたる内容。とても面白かった。

『北越雪譜』
鈴木牧之 著
京山人百樹 刪定
岡田武松 校訂
岩波書店 刊

小千谷縮を売るために江戸へ赴いた牧之は、江戸の人々が雪国のことを何も知らないことに驚いて、雪を主題とした随筆を発行することを思いつく。帰郷してすぐに執筆したものの、出版にはこぎつけず、日の目を見るまでに40年近い歳月を要したようだ。最初の三巻が世に出た時、牧之は69歳。「牧之」は俳号で、「秋月庵」「螺耳」などの雅号も用いていたそうだ。地方の豪商にして風雅を愛する文化人、というところか。
Dsc05363
縮の雪晒を描いた図とか。
Dsc05364
雪用グッズあれこれとか。かんじきや雪沓などを図解。ほかにも、いろいろと面白かった。

|

« “御影の天神さま”の梅 | トップページ | 弥生に突入。春の証し。 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« “御影の天神さま”の梅 | トップページ | 弥生に突入。春の証し。 »