ハルジオン、ヒメジョオン、
この2種は見た目も割と似ている。
先日(5月25日)に六甲山上で見かけたハルジオン。
昨日、六甲山麓で見かけたヒメジョオン。葉っぱが、茎を抱くようについているのがハルジオンで、そうじゃないのがヒメジョオン。葉っぱのつけねを見ると一目で区別がつく。
ハルジオンの方が、ややピンクが濃いものが多いような。そして、ややぼってりしてる印象もある。それに対してヒメジョオンは白くて涼しげな印象だけど、個体差があるので、そこだけでは見分けにくいかも。
この2種は、いずれも北米原産の移入種で、ヒメジョオンが明治維新の頃、ハルジオンは大正時代に渡来した。いずれもキク科ムカシヨモギ属の植物で、ほぼ全国に分布している。
ここ何年か増えてる気がするのが、ヒメジョオンをさらに夏仕様の涼しげな感じにしたみたいな雰囲気の「ヘラバヒメジョオン」。
漢字で書くと「箆葉姫女苑」で、葉がへらみたいな形をしてる。ヒメジョオンは切れ込みのある、やや幅のある葉をしているのに対し、ヘラバの方は切れ込みのない、ほっそりした葉。そして、花びらが少し短い気がする。この2種はわりと混在していて、中間的なものもあって、たぶん交雑してる。ハイブリッドを「ヤナギバヒメジョオン」と呼ぶという説もあるけど、定説なのかどうかわからない。
ハルジオンは5~7月頃、ヒメジョオンは6~10月頃、ヘラバヒメジョオンは7~10月に咲く、とあるが、このあたりの平地ではハルジオンはほぼ終わっている。
ところで、こちらのヘラ型の葉をした植物もよく見るようになってきた。
大きいものでは、50センチほども花茎をのばすものもある「ヘラオオバコ」。江戸時代末期頃にヨーロッパから移入したオオバコ科の多年草で、繁殖力がすごく強いため、環境省が制定した「外来生物法」では「要注意外来生物」に指定。
ちなみに、このあたりでよくみかける「要注意外来生物」は、ムラサキカタバミ、ハルジオン、ヒメジョオン、キクイモ、外来タンポポ種、ワルナスビ、ブタクサ、アメリカセンダングサ、オオアレチノギク、ヒメムカシヨモギ、イタチハギ、ハリエンジュなど。
甚大な被害が想定されるため、罰金付きの法的規制が課されている「特定外来生物」は、16種の植物が指定されており、「オオカワヂシャ」「オオキンケイギク」「オオハンゴンソウ」などがそれにあたる。
オオキンケイギク。いま、まさに花盛り。空き地などで群生している。
行政でも対応に苦慮していて、駆除したいけど、花が咲いているときに刈ると、「きれいな花をなんで刈るねん」と苦情がくるそうで、花が終わって、種が散布される前に刈るというなかなかたいへんな対応をしている話も聞いたことがある。
キバナコスモスと見分けがつかん、という人もいるけど、今咲いてるのはほぼオオキンケイギク。コスモスは初秋の花です。そして、コスモスだと葉っぱに切れ込みがあるけど、オオキンケイギクの葉には切れ込みがないので見分けられる。
もしお庭に生えてたら、種を飛ばす前にそっと処分…。
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