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尾鷲道

ずーっと、何年も前から歩いてみたいと思っていた「尾鷲道」を歩いてきた。
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台高山脈縦走…のつもりだった2年半前に行きそびれて以来なかなか機会がなかったのがようやく行けた。

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東大台の尾鷲辻から南へ。最初に計画しようとした頃には「道標もなく、踏み跡もわかりにくい」ということだったのだが、ここ数年、「NTRC」というチームなどが整備をされているらしい。とても歩きやすかった(上半は)。
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尾鷲辻からしばらくの区間は、まだ木々の新芽が出始めで、早春の趣き。六甲山で言えば3月上旬くらいの雰囲気。
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しばらく進むとシャクナゲが見ごろのゾーンへ。これまで見たことがないくらいたくさんのシャクナゲが咲き乱れていて美しかった。
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ところどころ斜面崩壊しているが、NTRCさんが迂回ルートへ誘導し、必要な場所には残置ロープを設置してくれている。しかも、よくある「虎ロープ」ではなくて、ちゃんとした強度を持った補助ロープ。強度表示もついていて安心感がある。
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ときおり雲海が見下せたり、肌寒いけれど歩くとちょうど快適な天候。尾鷲道の上半は桃源郷のように美しく、歩きやすいトレイルだったのだが…
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地蔵峠との分岐を過ぎて、古和谷林道に向かって降りるあたりから悪いパートに。激下りはまだ大したことはなかったけど、川床に下ったあたりから、トラバース道がすごく悪くて、しかも雨が降りだしてけっこう辛い感じだった。不安定なガレや、崩れかけの木道や、ヤバい感じの崩落個所が何度も…
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徒渉もあった。水量が少なかったので問題なく渡れたけど、増水してたらココは核心部になりそう。
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右岸に渡ってからもかなりイヤな感じのトラバースが続いて、激しい高巻きとかも… 雨に降られる中、けっこうな悪場が続いても、「アノときもたいがいひどかったけど、ココもなかなかのもんやなぁ…」などと笑っていられる仲間と一緒でよかった。けど…大御影山も雨、白馬鑓も悪天敗退。なんだか雨率高すぎないか?このチーム… 私、自称晴れ系なんですけど。
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古和谷林道まで降りたら、コガクウツギが満開。下界は初夏。早春から初夏までの季節を一気に歩いた。ずーっと携帯圏外だったけど、クチスボダムの少し下流にあった会社の事務所の方にお願いしてタクシーを呼んでもらって、最後の車道歩きはパス。約28㎞、9時間行動。フクちゃんモナちゃん、お疲れさまでした。尾鷲駅について、買い出しをして、のんびり呑みながら帰るつもりが…松阪から乗った近鉄特急が、先行列車の事故のため大和八木で運行取りやめに。あとわずかで鶴橋と思っていたのに、大和八木でいきなり下ろされ、京都行きに乗り換え、奈良から大阪への線に乗り換え… 1時間くらいタイムロス。最後まで珍道中で、印象深い山行となった。

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