『行きたい!企業ミュージアム』
極にゃみ的には、巻頭特集の「注目企業ミュージアム」のうちの2本、関東の27館、コラムを1本担当させていただきました。
とくにこのコラムが大変で。リサーチ→ボツ→再リサーチ、が何度か。アポでボツったケースもいくつかあり、かなり苦戦した案件となった。
コラム「熱血!起業家列伝」は、めざましい活躍をしてきた起業家を紹介。カルピスの発明者・三島海雲さん、別府の観光振興に取り組んだ油屋熊八さん、アシックスの前身である鬼塚タイガー創業者・鬼塚喜八郎さんなど、伝説的な起業家を取り上げています。
これを書くためにいろいろ調べていてつくづく感じたが、この頃の起業家たちは、みな志が高かった。ここでは取り上げなかった松下幸之助さんや安藤百福さんもそうだけど、私利私欲ではなく、「人々のために役立つ」「世の中を良くする」ことを主に考えておられたように感じる。「自社が儲ければそれでいい」「他者を追い落としてでも勝つ」という考え方ではなくて「事業を通じて社会に貢献しよう」という気持ちが感じられるケースが多いように思えた。
もちろん当時も、今でいう“ブラック企業”はあったのだろうし、今だって志の高い、徳のある企業もあるのだろうけど… がんばればなんとかなる、努力すれば上向きになるとまっすぐに信じられた時代と、ここまでいろいろダメになってる時代では、根本的に何かが違うのだろうなと感じる。でも、ここまでダメになっているからこそ、もういい加減にまっとうな世の中に戻していかないと、と切実に思う。
そして、近年あちこちで「小商い」を始めている人たちに希望を感じている。「ドカンとでっかいことをやる!」みたいなノリじゃなくて、「ご近所さんだけ来てくれたらそれでいい」という感じで細々と、でも、顔の見える関係だからこそ、うそ偽りのない誠実なモノ作りや商いを目指してる人たち。揺り戻しは、きっとそういう形で起きつつあるのだろうなと。
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