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『食事のせいで、死なないために』15[肝臓疾患]

食事のせいで、死なないために』から、極にゃみ的に気になった部分のピックアップその15は、肝臓について。

章の冒頭、食道のあちこちで膨れ上がった静脈瘤から出血し、医師たちが出血部の血管を焼灼し、結紮し、懸命に処置をしてももぐら叩きのようなありさまで大量出血して死んでった肝硬変の患者の最後が描かれている。肥満による脂肪肝が原因で肝硬変になり、壮絶な死に至った患者だそう。その原因は、過度の飲酒でもなく、薬物のせいでもなく、生活習慣。肥満のせいで命を落とす、最悪のケース。

アルコールの過剰摂取は、脂肪肝を招き、肝不全につながる。大量のアルコールを摂取すると、3週間もしないうちに脂肪肝になるが、禁酒をすれば、4~6週間で症状は治まる。ただし、そのうちの5~15%はアルコール摂取を止めても症状が進行し、肝臓の瘢痕化が始まる場合がある。同様に、アルコール性肝炎と診断されても、その後禁酒すれば、3年後生存率は90%、ただし18%は肝臓の瘢痕化が始まる可能性がある。

脂肪肝の最大の原因はアルコール性ではなく、「非アルコール性脂肪肝疾患」。

一日3食すべて、マクドナルドのファストフードを食べ続けるという映画「スーパーサイズ・ミー」。
2004年に公開されたドキュメンタリー作品で、モーガン監督自ら出演し、文字通り“身体を張った”作品。ただひたすらファストフードを食べ続けるだけではなく、内科医、胃腸病専門医、心臓病専門医の3名の医師が協力して、体重、BMI、血糖値などを定期的にチェックしていたそう。
当然、体重、血圧、コレステロール値のすべてが増加、肝細胞が死滅して血液中に漏出していることを示す「肝酵素値(γ-GTP、ALT、GOTなど)」も増加したそうだ。
この作品に注目したスウェーデンの研究者たちが、学術的な反復実験を行ったところ、わずか1週間で、参加者の75%に肝機能の異常が認められたという。

ファストフード=病気の原因、とまで言うのはどうかとは思うけど、「当分の多いソフトドリンク+脂肪と肉」の摂取は、確実に非アルコール性脂肪肝疾患の原因となる。ハンバーガーやポテト、チキンナゲットはかなりのハイリスク食品であると言える。

ただ、単に高脂質なのが悪いわけではないことは、オリーブオイルを多く摂取する「地中海式ダイエット」で証明されている。総カロリー、コレステロール、飽和脂肪、砂糖の過剰摂取に注意が必要ということ。

オトシゴロになると、胃袋のキャパも限られてくるし、死ぬまでに食べられる量に限界があるってことがわかってくるので、無駄なモノを食べる余裕なんてない。ジャンクフードなんて冗談じゃない。美味しくて、ちゃんとしたものだけでいい、というのが極にゃみ的実感。

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