『食事のせいで、死なないために』16[コーヒーの効果]
『食事のせいで、死なないために』から、極にゃみ的に気になった部分のピックアップその16は、肝臓疾患の章から、コーヒーの効果について。
1986年に、ノルウェーの研究者たちが発見したのは、「アルコール摂取は肝臓の炎症と関連がある」ということともう一つ、「コーヒーの摂取は、肝臓炎症の緩和と関連性がある」ということだったそうだ。このことを踏まえて、世界中で反復実験が行われ、その結果はっきりしたのは、過体重やアルコールの過剰摂取などで肝臓疾患のリスクが高い人たちのうち、コーヒーを一日2杯以上飲む人は、一日1杯以下の人に比べて、慢性の肝臓疾患を発症するリスクが半分以下だったということ。また、アルコール多飲者が、コーヒーを一日4杯以上飲むと、肝炎リスクは下がる。ただし、アルコールの摂取量を減らした方がリスク低減率は高かった(当たり前か)。
肝臓がんは、最も予防しやすいがんのひとつで、
1.B型肝炎のワクチン接種
2.C型肝炎の感染予防
3.アルコール摂取を控える
という3つを実践するだけで、90%以上減らすことができるそうだ。
現在のところ、コーヒーががん予防に効果があるというエビデンスはないが、慢性のC型肝炎患者に対する実験では、コーヒーを摂取すると、「DNAの損傷を減らす」「ウイルスに感染した細胞の除去を促進」「肝臓の瘢痕形成を遅らせる」効果があったそう。肝臓疾患の進行リスクを低減させる効果はありそうだ。
ただし、べつの文献からの情報だが、コーヒーをたくさん飲めばいいというものでもなく、一日あたり4、5杯を超えると逆によくないそうなので、ほどほどに。
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