『食事のせいで、死なないために』3[ブロッコリー]
『食事のせいで、死なないために』から、極にゃみ的に気になった部分のピックアップその3。
第2章[肺疾患]の項で、「がん」を防ぐ? DNA変異を抑制する食べ物として、ブロッコリーが紹介されている。(唐突にブロッコリー…)
肺がんと関連が深い「たばこ」。その煙には、身体の免疫システムを弱らせて病気にかかりやすくする作用があり、がん細胞を破壊する能力も低下させるため、がんが発症しやすくなるらしい。
で、なぜか唐突に「ブロッコリー」。
食事療法の効果を確かめるため、喫煙常習者を対象に、一般的なアメリカ人の25倍(!)もの「ブロッコリー」を毎日食べさせる、という実験を行ったそうだ。(25倍とは、「一株」だそう。え?アメリカ人、なんでもすごい量、食べそうなのに、ブロッコリーは1/25株しか食べないのっ?一切れ?)
なんでブロッコリーなのかは知らんけど、実験開始から10日間で、ブロッコリー(1株!毎日?)を食べたグループは、食べなかった対照群と比べて、血液中のDNA変異が41%も少なくなっていたとか。
まぁ、ブロッコリーじゃなくても、キャベツやカリフラワーなど、アブラナ科の野菜にはそれなりの効果が期待できそう?なので、ブロッコリーを丸ごと一株食べる!とかじゃなくてもいいから、とりあえず毎日野菜を食べよう。
ところで、この項で「さすがアメリカ」(?)と思わされたエピソードが紹介されている。
80年代、米国最大のたばこ製造会社、フィリップモリス社が立ち上げた「白衣(ホワイトコート)プロジェクト」について。同社は、医師たちを雇って、たばこの副流煙と、肺がんには関係がないという虚偽の研究論文を発表させたそうだ。あんな大手の企業が、「捏造」ですぞ。
いろいろなデータから都合のいいものだけを抽出し、危険性を示唆する証拠は隠したり、歪曲したりしてごまかしたそうだ。
並行して、親しみやすいアニメーションを使ったマス広告を展開し、たばこによる健康被害など、疑いもしない愛煙家を大量に生み出し続けたという。
アメリカでは(日本も、だけど)、大企業が大きな力を持っていて、「1%の富裕層がマスコミと政府を意のままに動かす」ために、本来知られるべきことが一般市民には周知されないということが往々にして起きる。大企業にとって「不都合な真実」は、そこからの広告収入で成り立っているマスコミにとっても不都合だから、決して取り上げないのだ。
『沈みゆく大国 アメリカ』もそうだけど、オソロシイことは、静かに、密かに起きている。テレビや大手のマスメディアが垂れ流すモノしか見ない、ヨノナカの大半の人たちにはわからないように。「知る」ことだけが、対抗する手段なのだが…
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