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『なぜ蚊は人を襲うのか』

朝から蚊に食われた。ついにアノ吸血鬼と戦う季節…
Naze_ka_蚊と言えば、新型コロナとは関係ないけど、感染症を媒介するコワい昆虫でもある。

2014年夏、70年ぶりにデング熱の国内感染が発生して騒ぎになった。最初に発症したのは渡航歴のない大学生で、今“パブリックビューイング問題”で話題になっている代々木公園で蚊に刺されたらしい。公園は一時閉鎖になり、大規模な蚊の駆除が行われた。デング熱は、蚊が媒介するウイルスによる感染症なのだ。

イマドキ「蚊」に刺されたくらいで大騒ぎするひとはいないけど、場合によっては恐ろしい生き物なのだ。平清盛はマラリア、野口英世は黄熱病で死に、西郷隆盛はフィラリアに苦しんだ。これらはすべて蚊が媒介する感染症。

岩波科学ライブラリー
『なぜ蚊は人を襲うのか』
嘉糠 洋陸 著
岩波科学ライブラリー
2016年7月 初版発行

新型コロナウイルスの蔓延で「R0(基本再生産数)」という言葉を知ったが、これは一人の感染者から、何人に感染が拡がるか、という数字。
通常の季節性インフルエンザで1.3前後、2009年の新型インフルエンザで1.4~1.6程度。AIDSは1.02、恐ろしく感染率が高い麻疹は、けた違いの数字で、9~17。(新型コロナウイルスは、中国における初期の研究では、2~2.5。ちなみに、この数値はどんどん変わる)

飛沫などで感染が広がるウイルスと違って、蚊=「空飛ぶ注射器」が広めるマラリアやデング熱の場合、R0は軽く100を超えることがあるそうだ。恐ろし… 
元々熱帯地方に住んでいた人類の一部が、環境の悪い寒い地域へと移動していったのは、蚊などを避けるためではないかという説もあるらしい。

ところで、蚊が人の血を吸う理由は、「産卵のための栄養」を得るため。
オスの蚊は吸血はせず、花蜜や甘露を吸って生きているそうだ。
メスの蚊の口吻は非常に発達しており、高速でうごく鋸のような「小顎」で皮膚を切り裂き、「刺針部」を皮膚に差し込んで血を吸う。
顔の前に伸びている触角と「小顎髭」が高性能マイクロセンサーの役割を持ち、ターゲットが発する二酸化炭素や匂いをキャッチ。温度も感知できる。つまり、蚊は「体温」「二酸化炭素」「(汗などの)匂い」の3つでターゲットを探し出す。

そして、蚊に刺されると痒いのは、蚊がスムースに吸血するために、血液凝固抑制物質などを含んだ唾液を注入するため。この物質が免疫反応を起こし、IgE抗体の働きでヒスタミンやプロスタグランジンが分泌され、急激にかゆみが起きる。ただ、これは「I型即時反応」によるものなので、刺されたことのない種の蚊に刺されてもかゆくはならないそうだ。(えーっ?)

研究者ならではの情報もいろいろあって、“都市伝説”かと思っていた「O型の人は蚊に刺されやすい」は、ホントのことらしい。ヒトスジシマカを使った実験では、A型の倍、O型の方が刺されやすかったとか。
また、「黒い服は刺されやすい」も事実で、黒→青→赤→緑→黄→白の順によく蚊を引き寄せる。

「匂い」については、大腸菌がつくる「インドール」、足の指の間にいるブレビバクテリウム属菌などの皮膚常在菌が代謝する脂肪酸などが誘因となる。足回りをよく刺されるのは、足の匂いに引き寄せられるから。
何年か前に、小学生の男の子が「足の裏を洗うと蚊に刺されにくくなる」という説を発表して話題になったけど、それは事実ってコトだ。アルコール消毒するとなおいいかもしれないけど、汗をかいたら時間の問題かな?

携帯用のアルコールスプレーにハッカ油を垂らしておいて、時々靴下に振りかけたらどうかな。摩耶山上で売ってる「鈴木薄荷」でやってみよ…。

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