« 7月の「スイヨウビノミ」 | トップページ | 『謎のアジア納豆―そして帰ってきた〈日本納豆〉―』 »

『世界最新の医療データが示す最強の食事術』『ウイルスにもガンにも 野菜スープの力』

健康オタクな極にゃみ的に気になった本2冊。
Dsc04317
どちらも、コロナ禍が広がったあとに刊行されたもの。しばらく前に読み終えてはいたのだが…

『世界最新の医療データが示す最強の食事術
 ~ハーバードの栄養学に学ぶ究極の「健康資産」のつくり方~』
 満尾正 著
 小学館 刊
 2020年10月 初版発行

『ウイルスにもガンにも 野菜スープの力』
 前田浩 著
 幻冬舎 刊
 2020年4月 初版発行

満尾正氏は、ハーバード大学で栄養学を学び、内科的アンチエイジング治療の専門クリニックを開業している現役医師。
前田浩氏は、ノーベル化学賞の候補にも名が挙がる抗がん剤の世界的研究者。

どちらも読みごたえのある本だったが、共通しているのは、「野菜をたくさん食べることの重要性」。
ワクチンや薬に頼りすぎず、野菜を中心にした食事を摂ることで免疫力を高めることが健康維持には最も重要であることを説いている。
食養生」カテゴリでくどくどと紹介した『食事のせいで、死なないために』と、基本的にはほぼ同様の内容だが、この2冊では、「野菜を摂ること」の重要性には力が入っているが、肉類やたまごなどをことさらに忌避する書き方にはなっていない。ベーコンなどの加工肉は避けるべきというのは共通認識だ。

そして、この2冊で決定的に違うのが、「野菜の摂り方」。
ハーバードの栄養学(?)では、「野菜は生で食べるのがベスト」、
野菜スープの先生は、「野菜は加熱しないと栄養が摂取できない」と、大きく違う。

加熱の功罪に関して、
前者は、メリットとしては「かさが減ってたくさん摂取できる」こと、
デメリットは元々含まれる酵素が壊れることと、加熱によって「AGEs」という悪い物質が増えること。

後者は、
「植物の細胞壁であるセルロースは非常に硬く、よく噛んだり細かく刻んだりするレベルでは壊れない。細胞壁の中にある栄養素を摂取するには加熱が必要」と説く。油で炒めてから煮ると、細胞の中にあるファイトケミカルがスープに溶け出し、効率的に摂取できるという説。

どちらの説も「なるほどー」と思うし、ほかのアレコレを見ていても、生食を勧めるもの、加熱を勧めるもの、いろいろ入り混じってる。
というワケで、極にゃみ的には、両方食べる。生野菜は好きだし、でも生野菜だけではだめだと思うし、ほどよくいろいろ。極端に走らないのが肝要だと思う。この手の説は、往々にして大きく覆されたり、常識が180度変わったりすることがよくあるから。

どちらもほかにも多くのことが書かれているので、そのうち追記するかもだけど…
山小屋暮らし」のyamaboy_chefから、次に読むべき本が送られてきたので、先に読了していたコレは一段落でUPしちゃうことに。

|

« 7月の「スイヨウビノミ」 | トップページ | 『謎のアジア納豆―そして帰ってきた〈日本納豆〉―』 »

コメント

野菜に含まれる栄養素の内、ビタミン・ミネラル・食物繊維は生でも加熱でも摂取可能。酵素は生で、ファイトケミカルは加熱して食べるのが有効。
なので、ウチではサラダに野菜のブレゼ(またはアヒージョ)をトッピングしています。

何れにせよ、豆類や芋、根菜、アブラナ科の野菜(ブロッコリーやカリフラワー、芽キャベツ)など、生では食べにくい植物性食品も多いので、生食と加熱の両方を食べるのが望ましいでしょう。

投稿: yamaboy_chef | 2021年7月22日 (木) 07:35

サスガ… !!
一発回答!! ありがとうございます~!

生食か加熱か、は、モノによると。
たしかにそうですね。

そのあたりをわかった上で、
美味しく食べる。そういう感じで。

投稿: にゃみ。 | 2021年7月22日 (木) 07:52

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« 7月の「スイヨウビノミ」 | トップページ | 『謎のアジア納豆―そして帰ってきた〈日本納豆〉―』 »