高野山奥ノ院「生身供」
「生身供(しょうじんぐ)」とは、空海が自ら入定の地と定めた御廟で、今なお世界平和と人々の幸福を願って永遠の瞑想を続けているとして、1200年の間ずっと食事を運び続けている儀式。
5時45分頃、御供所前に着いたら、料理のいい匂いが漂っていた。
6時少し前、御供所の入り口前にある嘗試(あじみ)地蔵前に木の机が置かれ、2人のお坊さまが白木の箱を担いで出てこられた。小雨が降っていたので、箱には透明のビニールシートがかけられて、お坊さまは蛇の目傘をさして行かれた。維那を先頭に4名のお坊さまが御廟橋を渡り、静々と燈籠堂の中へ。食事をお供えして、朝のお勤めが始まる。
コロナ対策で人数制限はあるものの、各人2mの間隔を空ける配置で、内陣に座らせていただけた。
独特の静謐な空気感がある奥ノ院は大好きな場所なのだが、朝の勤行はとてもよい体験だった。お大師様のお導きで、よき働きができますように。
昼前頃から大雨になる予報だったので、その前にサクッと歩いて…
山上はまだアジサイがキレイ。雨がひどくなる前に霊宝館へ。
今年は開館100周年記念の年で、記念大宝蔵展「高野山の名宝」開催中。高野山がずっと守ってきた貴重な仏像や宝物がたくさん展示されていて、とても見ごたえがあった。これだけ多くの国宝・重要文化財が一堂に展観されることはそうそうないと思う。とくに、運慶・快慶の仏像の見事さには心打たれた。いま第三期で、まだラスト第四期があるので、会期中にぜひまた来てみたいもの。
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