« 高野山奥ノ院「生身供」 | トップページ | 『PEAKS』No.142(2021年9月号) »

幣 隆太朗 コントラバス・リサイタル

あちこちで災害が起きるレベルの豪雨を降らせる秋雨前線が停滞中…
Dsc05966
ちょうど雨が弱まったタイミングでニシキタの兵庫県立芸術文化センターへ。

神戸出身で、東京藝術大学・ドイツ・ヴュルツブルク音楽大学を卒業、ベルリン国立歌劇場オーケストラを経て現在はシュトゥットガルト放送交響楽団に所属しているコントラバス奏者の幣 隆太朗(へい りゅうたろう)さんのリサイタル。同じコントラバスの瀬 泰幸さん、ピアノの秋元孝介さん、そして『秘密のコンサート 六甲山×クラシック』第一作に登場したバイオリンのマウロ・イウラートさんが参加。
Dsc05970_20210814085601
饒舌で華やかな音色を持つバイオリンに意識が向くことはあっても、コントラバスを意識したことはあまりないのだが、なんと表情豊かな楽器なんだろうと思った。
オーケストラなら、多様な色合いで華やかな花々のような多彩な楽器、その上を優美に飛び回る蝶のようなバイオリンに対して、目立つことのないグランドカバーのような存在か。

それが、メインの楽器として演奏されると、奥行きのあるしっとりとした音色がなんとも言えず魅力的。情感たっぷりに演奏する奏者の技量のためかもしれないけれど…

嵐の中の演奏会で、中休みのタイミングでいっせいにエリアメールが鳴り響き、騒然となる一幕も。
西宮市の山間部に避難指示が出たもよう。隣席の方は「フェニックスのときも、地震が起きて演奏が中断したのよ」とおっしゃってた。

ホール内はそもそも電波が遮断されていて(?)圏外なのだが、圏外だろうがマナーモードだろうが容赦なく鳴るのはなんでだろう?
ほとんどの方の端末は休憩中にいっせいに鳴ったけど、キャリアによるのか、後半の部が始まったときに誰かの端末が鳴り出してびっくり。が、マウロさんがすかさずそのメロディをバイオリンで再現したので、笑いで和やかな雰囲気になった。
災害が起きませんように… と祈りつつの鑑賞となった。

|

« 高野山奥ノ院「生身供」 | トップページ | 『PEAKS』No.142(2021年9月号) »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« 高野山奥ノ院「生身供」 | トップページ | 『PEAKS』No.142(2021年9月号) »