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「ヒグマ」と「エキノコックス」について。

先日、北海道の知床へ行かれた方からお土産をちょうだいした。
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カムイワッカ湯の滝」は、なかなか難易度の高い温泉で、このカワイイ温泉セットをぶらさげて気軽に行けるよなロケーションじゃないらしいけども。。。

元・沢ヤとしては一度は行ってみたいのだが、いろんな意味でハードルが高そう。

それはさておき、一緒にいただいたブックレット『ヒグマ・ノート』のご紹介を。
ヒグマの会(公式サイト)が発行している解説本で、ヒグマの生態や生活史、人間にとってのリスクについてなどを、イラストを交えてわかりやすく解説。子どもでも読めるような親しみやすい編集となっている。

これまで、ヒグマの活動エリア(ベアカントリー)で野外活動をしたことがない(北海道の山は未登!)のだが、昭和45年7月に日高山脈を縦走していた5名パーティがヒグマに襲われ、3名が死亡した「福岡大ワンゲル部ヒグマ襲撃事件」のこととか、実話を元に描かれた吉村昭『羆嵐』(三毛別羆事件(wiki))を読んだりとかして、ヒグマはものすごーく凶暴で恐ろしい動物というイメージを持っていた。

「本州にいるツキノワグマは、雑食性ながら基本的に植物や昆虫などを主に食べていて、臆病な性質。人が襲われるのは出合頭でクマが驚いたときのみ。それに対して、ヒグマは体格も大きく、獰猛な肉食獣で、非常に危険な生き物」という認識だった。

が、この本によると、ヒグマも、ツキノワグマと同じく、臆病な生き物で、積極的に人を襲う動物ではないとのこと。
オスの成獣では最大500㎏にもなる(トラやライオンの倍くらい)が、植物がまだ雪の下で採取できない残雪期などをべつにすれば、植物食がほとんどで、アリなどの昆虫も食べる。夏から秋にかけては、野イチゴやヤマブドウがメインのヘルシーなグルメさん。ハンターをべつにすれば、一般人が襲われるケースはほとんどないそうだ(平均すると年間に1.3人←怖いよ)。

ただ、ツキノワグマもそうなのだが、近年人里に出没する個体が増えて、人との接触も増加傾向。今年はとくに顕著。

★北海道内のヒグマ被害、死傷者9人 過去最多の見通し…ココ!

ちょい前に、とあるキャンプ本の企画で、野生動物に詳しいとある組織の方に、ズームで取材をさせていただく機会があったのだが、そのとき聞いた話によると、基本的に野生動物は人間を恐れるので、向こうが先に人間の存在に気づけば逃げてくれる。鉢合わせしてしまうと、正当防衛的に(逃げるために)襲うことはあるが、ベアベルなどで存在を知らせることで接近遭遇を防げば、ほぼ襲われることはないそうだ。

ただし、例外があって、人里に出てきたり、人がよく出没する場所をテリトリーにしているなど、“人慣れ”している個体は、「人間は餌を持っている」と認識している可能性があるという。そういえば、近年人里に出没するケースが、ツキノワグマでも何件か起きている。

獣が棲む“奥山”と、人が活動する「里山」の境界があいまいになってきているのが原因のひとつ。
「人慣れした個体」は、「餌付けされた動物」と同じで、人を恐れない。サルも、クマも、イノシシも、人に寄ってくるようになってしまう。

食べられるものを放置したり、奪われる(=与える、と同じこと)ことは、そんな気はなくても結果的に餌付けをしているのと同じこと。
人間と野生動物は、接触しないのがお互いのため。ベアカントリー(=イノシシカントリー)では、食物の管理には細心の注意を。
※人慣れした個体が、人間に危害を加えると「有害獣駆除」として殺されてしまう。遠因を作ったのは人間なのに、理不尽な話だ。

★「今でも思い出すと眠れなくなるんです」
 …「福岡大ワンゲル部ヒグマ襲撃」50年後の初告白…ココ!週刊文春 2020年10月29日号

じつはこの事件も、襲ったのはハイカーの荷物から餌を得ていた個体なのではと推測されている。


そして、北海道由来の生物でもうひとつ恐ろしいやつがいま、ヤバい状況になってきている。
キタキツネなどを宿主とする「エキノコックス」。
昔から、沢ヤの間では「20年殺し」と恐れられている寄生虫。北海道で沢水を飲んだりすると、エキノコックスに感染してしまうことがあり、すぐには症状は出ないものの、10~20年ほど経ってから症状が顕在化し、死に至ることもあるということで、「北海道の沢に行くなら、絶対に生水を飲んではいけないし、流されて溺れるな!死ぬぞ!」と言われてきた。
それが、なぜか知多半島で定着しているという。

★寄生虫「エキノコックス」とは…ココ!

★寄生虫「エキノコックス」愛知県知多半島に定着、あなたにできる予防法は?…ココ!

ネズミが中間宿主となり、イヌやネコにも感染するため、知多半島から本州全域に広がる可能性もある。
そうなるとけっこう恐ろしいことになるので、なんとしても食い止めていただきたい。

※Twitterのこのスレッドをぜひ参照してください。

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コメント

エキノコックスは恐ろしい伝染病です。

早めに対策を打ったほうがいいです。

投稿: | 2021年10月17日 (日) 15:43

カムイワッカの滝はいつか行きたかったところです。

そうなんだ。ハードルが高いんですね。
和歌山の温泉の川とか。川が温泉になってるようなところに浸かってみたいです。

投稿: | 2021年10月17日 (日) 15:46

エキノコックス、拡散してから対策するのはホントにたいへんなので、広がる前になんとかしてほしいです。

和歌山の川湯あたりなら比較的行きやすいと思います。

投稿: にゃみ。 | 2021年10月17日 (日) 19:07

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