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今年も逢えてうれしい「ササユリ」

日本特産のユリで、「山由理草」という名で古事記にも登場する花。
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可憐で上品な色と姿、ほのかな香りもステキ。毎年楽しみに自生地を訪ねている。

数年前、日曜クラスのマダムが六甲山中で会った方に「6月23日に必ず咲く」と聞いたというハナシが印象的で、その日にそこへ行こうと思いつつ、なかなか実現できてない。今年もダメだった…
何年か前、6月中旬にパトロールしてみたときは、たしかに1週間後くらいに咲きそうやなぁと思った。

レッドリストに指定している自治体も多く、相対的に減少傾向にある希少植物と言えるかと思う。
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先日梅田教室の土曜クラスで訪れた甘樫丘では、400株くらいがわさーっと咲いててびっくりしたのだけど、整備を担当しておられるボランティア団体の方々が、選択的に保護しているから。

異様な繁殖力で激増している「タカサゴユリ」は、条件が揃えば発芽から3か月で開花するほどの勢いがあるのと対照的に、ササユリは発芽から開花までに7年以上かかると言われている。地上発芽するのは種が落ちた翌々年、しかも1年目は葉が1枚だけ。冬になると地上部は消失するけど、地下の根茎に少しずつ栄養を蓄えて、やがて満を持して咲く。

ところで、先日の神戸新聞にこんな記事が載っていた。
★ササユリの球根、60年後に初開花…ココ!(神戸新聞NEXT)

60年もじっと時を待っていたとは驚き。多年草にしてもなかなか気の長いことで。
生命力はそれなりにあるのかもしれないけど、環境や条件が揃わないと開花しないみたい。
笹によく似てるので、擬態してる?のかとも思うけど、ササとはとくに相性がいいわけでもないらしい。
菌根菌との関連を指摘する向きもあるが、抜いて帰って庭に植えたってなかなか咲かないと思う。

何年か前に丹生山系で、開花株をひっこぬいて袋に入れて歩いてる人を見たことあるけど…
花は野に置け。気に入った環境で必死で生きてるものを、人間のエゴで連れて帰るな。

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コメント

F嬢、

60年も見守ってたってのがスゴイよねぇ…

投稿: にゃみ。 | 2022年6月24日 (金) 21:42

私もこの記事、読みました。
60年はすごい!

投稿: F孃 | 2022年6月24日 (金) 19:08

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