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Rokko Beavers Nest『ファーストエイド講習会』

Vivo bare footのトレーナーでもあるノブ君こと、高木義宣さんのお話。
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ベテラン看護師にして、オフはスノボやトレランで年中山を駆け回っている立場から、ファーストエイドとは?山でケガをしたらどうしたらいいの?何を持っておくべき?などの話をしていただいた。

一番印象的だったのは、「医療者の立場からすると、“よけいなことはするな”と言いたい。救助隊や医療者などのプロに引き継ぐまでの間、悪化させないようにすること、現状維持が目標」ということ。

山の中の事故では、「その場に居合わせた人」しか助けることができない。仲間の命は自分たちが守る。
そのために、基本的な対処法と、最低限のファーストエイドキットは携行しておくことが大事。
ただし、自分たちでできること、できないことの判断を的確に行わなければならない。無理ならためらいなく救助要請をすること。

外傷の応急処置をするなら、

・感染症に気をつける→汗以外の体液は感染の可能性がある。
 山では手などに細かい傷があることがよくあるので、必ずディスポ手袋を着用、できればゴーグルで目を守ること。
・手袋が原因でアレルギー反応を起こす場合があるので、必ずニトリルかビニール製を使用。
 ラテックスはNG。すべりをよくするためのパウダー付もNG。

ケガの処置は、
・出血のコントロールがメイン。
・圧迫止血は15分。
・真皮までの外傷なら、滅菌とか殺菌は気にしなくていい。
・めり込んだ異物の除去は、むりにしなくていい。
 けが人が痛がることはしない。

ディスポ手袋、いつも携行してるけど、材質を確認しておかないと…
滅菌ガーゼも入れてるけど、個包装してるとはいえ、ずっと長く持ち歩いてるものの、清潔度は大丈夫なのかちょっと気になってたけど、気にしなくていいんだ。
注意しないといけないのは、「痛み止め」。
けが人が痛がると、持ち合わせの痛み止めを飲ませがちだけど、痛み止めのせいでほかの重篤な疾患が見逃されるリスクがある。
もし飲ませるなら、何時に何を飲ませたかを必ず医療者に伝えること。

いろいろ「そうなのか!」ということがあって、善き学びの機会となった。
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ビーバーズネストのおむすびセット。ホカホカごはんをその場でむすんでくれて、季節のおかずもいろいろ。お味噌汁もついてとてもヘルシーで食べ応えあり。美味しかった。

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コメント

yamaboy_chef殿

補足ありがとうございます。

省略しましたが、まさに書いていただいた通りの内容をお話されてました。

とくに、けが人への声かけでは、
手当や手助けをするに当たって何をするかを伝えて同意を得ること、痛がる・嫌がることをしないこと、
状況を具体的に伝えること、例えば
「救助要請をしたので、〇分後くらいにはレスキュー隊が来ます」とか。

「清潔な水」に関しては、
飲み水として持っている水がなければ、
・お茶はタンニンが傷にしみる可能性があるのであまり適さない
・沼の水はNG。流れている水ならOK

というようなことも。

擦過傷で傷に砂がめり込んでたときに、
歯ブラシ的なものでこすられた話を披露したら、
「それは医療者のやるべきことで、みなさんはそこまでやらなくていい」と。


そのときは、ケガを知ってかけつけてくれた看護師の知人が、傷口を水で洗い流して、とれない砂粒を綿棒でやさしく除去しようとし、「痛い」って言ったら、そのままびょーいんへ連れてってくれました。
んで、優しそうな美人の医師が「痛かったら言ってくださいねー」と言いながらも手を緩めず、しっかりと除去してくれたことを思い出しました… イタカッタ…
改めて彼女の判断と行動は非常に正しかった。

投稿: にゃみ。 | 2022年7月24日 (日) 07:17

医療機関に引き継ぐまでにすべきことは、患者のバイタルサイン(脈拍・血圧・呼吸・体温)を安定維持することに全力を尽くすの一言につきます。←それ以外のことは余計なこととまでは言いませんが…。

心肺停止のような重篤な状態でなければ、慌てずに落ち着いて応急するすることが大切です。

・出血を防ぐために出血点を直接圧迫して止血する。
・楽に呼吸が出来るように衣服を緩める。
・適切な体温を維持すべく、低体温の場合は防寒具で包む。逆に体温の上昇を防ぐためには団扇などで仰いたり濡れタオルで冷やす。
・患部の汚染が激しい場合は清潔な水で洗い流す。

あとぜひお願いしたいのは、患者が不安にならないよう周囲の人が励まして元気づけてあげること。
人間の生命力は、気力が保たれている限り、そう簡単に絶えるものではありません。

投稿: yamaboy_chef | 2022年7月23日 (土) 10:13

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