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『島守の塔』

お盆が終わった。帰ってきたご先祖さんたちは無事にお戻りだろうか。
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77年前に「鉄の暴風」が吹き荒れ、県民の四人に一人が亡くなった沖縄では、まだ遺骨が見つかっていない人も多いという。

先の大戦で、日本で唯一地上戦の舞台となった沖縄。空爆、艦砲射撃、そして上陸した部隊が銃や大砲、火炎放射器による攻撃は「鉄の暴風」と表現される。
銃弾に斃れただけでなく、食料不足による餓死、マラリアの流行、軍による自決の強要。民間人を「防衛隊」「義勇隊」として徴用し、訓練も受けず武器もないまま戦場へ駆り出した。まだ幼い生徒たちまで「ひめゆり学徒隊」「鉄血勤皇隊」として前線へ送られた。これまでに映画やドキュメンタリーで描かれてはきたものの、そのとてつもない地獄は、リアルに想像することはとてもできない。

日増しに戦況が悪くなる中、本土決戦を少しでも遅らせようと、軍部は沖縄を捨て石としようとする中、県民の命を守ろうと奔走した沖縄県知事・島田叡(兵庫県出身)と、沖縄県警察部長・荒井退造(栃木県出身)を軸に据え、沖縄・兵庫・栃木の地方新聞社が連携して製作した映画が公開されている。

★映画『島守の塔』公式サイト…ココ!
★映画「島守の塔」特集…ココ!(神戸新聞NEXT)

事実をベースにしながらも、映画に仕立てるために作りこまれた内容の可否はさておき、観た方がいいと思う。
歴史修正主義者が跳梁し、国家が不都合なことを隠ぺいする国に生きている私たちは、過去にこの国が何をしてきたのかを忘れないように。ちゃんと知ることから始めないと、考えることも判断することもできない。

ドキュメンタリーの方がすっと入ってくるかもしれない。もう公開されているところがないけれど、サイトだけでも。
★『生きろ 島田叡 -戦中最後の沖縄県知事』…ココ!

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