八幡平「藤七温泉 彩雲荘」

2023年10月の東北旅、二日目に泊まったのが「藤七温泉彩雲荘」。

八幡平の南側の山中にある。建物の外側に露天風呂エリアが広がってる。

このとき、露天風呂には誰も入ってなかったけど、道路から丸見えで、なかなかの解放感である。
（基本的に混浴。一番端っこに葦簀で囲われた女性専用の湯舟がひとつある。また、夜に1時間ほど女性専用タイムが設定される）

古びた、というか、ひなびた、というか、歪んだ、というか。独特の風情のある建物で、近代的なきれいな施設じゃないとイヤな人は行かない方がいいと思う。

「この様な建物で申し訳ありません」と張り紙があるくらい。温泉というか、いろんなものが噴出する地質のせいで、こうなってしまうらしい。極にゃみ的には「風情」と思えるし、むしろ好きだけど、ダメなヒトはいるだろうなとは思う。すごく寒いし。

食事はバイキング形式。ただし、お洒落なものとか洗練されたものはない。見たこともないようなキノコとか、山菜とか。
「好きなものを好きなだけお取りください」って言うはたから、皿とトングが乗ったトレーを取った瞬間、有無を言わさずデフォルトでドンと置かれるイワナの塩焼きはかなりデカい。が、肉がダメとか、たくさんは食べられないとかって人にはありがたいシステム。

朝ごはんは、レトルトをにゅっと出したやつもあったけど（焼き鮭とか玉子焼きとかポテサラとか）、ちゃんと作ったものもしっかりあったし、ご飯と味噌汁が美味しかった。ごはんは（岩手県だけど）あきたこまちの特別栽培米。ココのすごく美味しい水を使って、ガス火の羽釜で炊き上げたもので、とても美味。

その「美味しい水」は、“藤七のマーライオン”から噴出し続けてる。温泉なのに、へんなくせがなくてとても美味しい水。この水が美味しいから、なんでも美味しいのかも。

ちなみに、温泉は最高だった。
宿泊者専用の露天風呂は、（この日は）女性用はやけどするレベルで熱くて入れなくて（決死の思いで入ってみたら足先を軽くやけどするレベル）、女性専用露天風呂は（この日は）ぬるすぎて風邪をひくかと思ったけど、広い露天風呂も女性専用タイムがあったし、何より内湯のお湯が最高によかった。絶対にまた行きたい。乳頭温泉郷に匹敵する好きな温泉。