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『泣きたい夜の甘味処』

もしかして疲れてんのかなぁ… 読む前から涙腺崩壊のヨカンがしてた。
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泣きたい夜の甘味処
 中山 有香里 著
 KADOKAWA 刊
 2022年1月 初版発行

看護師でイラストレーターの著者による、不思議な甘味処が舞台のお話。
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どこかの街の片隅に、ひっそりと佇む一軒家のお店は、夜しか開いてなくて、メニューは甘いものが一品だけ。この店の前を通りかかった人々が、ふと立ち寄って、、、というストーリー展開の短編集。

甘味処をやってんのはクマとシャケだし(意味が分からん)、登場するのはしょぼくれたトシヨリとか、イケてない勤め人と、夜泣きする赤ちゃんを抱えた疲れたハハとか。しわだらけだったり、中年太りしてたり、イケてないビジュアルの、まわりにフツーにいそうな人ばかり。

映画とかマンガって、フツーのヒトな設定の登場人物も含め、美男美女多め。
まぁ映画なんて、極にゃみ的には、美男美女を鑑賞するためのものだと思ってるんだけど、この作品は「フツーの人々をフツーに描いてる」ところがいいんだと思う。

職場でいきなりミスをして、できないヤツ認定されてしまった新人看護師、夫が病没してから寂しさをかかえたまま日常生活をなんとか過ごしてるパート主婦、病に伏せる日々にふと高校時代の親友のことを思い出してメールを送った老女、やせ細った捨て猫を拾って仲良く暮らしていたものの、自分の寿命があとわずかと知って知り合いに託した爺さん。
辛いけど、誰にでもありそうなできごとの渦中で、しんどさや悲しみを抱えてる人たちを、クマとシャケの店の甘味が癒していく。
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それぞれのストーリーに登場する甘味のレシピもついてて、わりと簡単に作れそうなものばかりなのもいい。

たぶん、「共感」できるものが満載で、そこに癒されるんだと思う。
webでも読めるので、涙腺崩壊覚悟でぜひ。(TOP画像下の書名にリンク張ってます)

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