ヤマカガシちゃん♪
昨日、山道を歩いていたら、小さいヘビがいた。
じっと見てたら、むこうを向いてるんだけど、鎌首を持ち上げて、しきりに舌をペロペロ出してる。
ナニをしてるんだろう???
マムシ君みたいな銭形模様ではないし、マムシだと威嚇するときは尻尾を振って音を出すけど、それもしない。マムシではない。
マムシ君は平面S字型になって飛び掛かる体勢を取るんだけど、このコはコブラみたいに首を伸ばして、立体S字型になってる。
誰なんだろう。
体長は30センチ少々、赤に黄色に黒というど派手な色で、柄も、マリメッコの花柄みたいで派手。首の後ろがちょっと黄色い。
「誰かこのヘビ、何かわかる?」って聞いたら、一番後ろにいた助っ人サポートのマッサンが来てくれて、写真撮って速攻ググって、
「ヤマカガシです」。
しばらくみんなで観察した後、、
「向こうを向いてるし、距離を取って脅かさないようにそっと通過しましょう」ってコトで無事に通り過ぎたのだけど…
帰ってから調べてみたら、いろいろ面白いことがわかった。
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ずっと以前は、ヤマカガシは毒を持っていないと言われていたのだけど、70年代に毒を持ってることが判明。
今では私たちの住むエリア(本州)では、マムシと並ぶ二大毒蛇とされている。
けれど、性格は臆病で、よほどのことがない限り攻撃してくることはないと言われている。
マムシに咬まれて亡くなるケースは年間数例(多い年は10例くらい)あるけれど、ヤマカガシによる死亡例はめったにない。
ヤマカガシが“毒蛇認定”されて危険視されるようになったのは、阪神間で小学生がヤマカガシに咬まれた2017年夏休み中の事件がきっかけだった。
当時、「市街地で小学生がヤマカガシに襲われてケガをした。毒はないと言われてたけど、ヤマカガシはじつは危険な毒蛇だ!」という報道が相次いだのだが、実際にはちょっと違うようだ。
咬まれた子どもは、山に近いお寺の参道(山本駅から中山連峰に登るときに通るところ)で遊んでいて、ヤマカガシを見つけた。
捕まえようとしたら指を咬まれた。捕まえたヘビをカバンに入れて伊丹市の友人宅へ。ヘビを取り出して遊ぼうと思ったら、もう一度咬まれた。夜になって頭痛がしてきたので医療機関へ。一時意識不明となるも、命に別状はなかった。
この事件を受けて、ニュースサイトはいっせいに「子どもが市街地で毒蛇に襲われた」と書き立てたけど、ヘビにしてみれば「子どもに襲われた」。
咬んだのは「市街地」じゃなくて「ほぼ山」。街に住んでたんじゃなくて山に住んでて、そこへ子どもがやってきた。捕まえられたら命の危険を感じて、そりゃ咬むだろう。
ちなみに、極にゃみ的にはその子どもを非難してません。
なんならヘビを捕まえて遊ぼうとした子はえらいと思う。イマドキ、そんなことする子、いてる?
当時、ヤマカガシは無毒だと思っていた人が多かったし、山でヘビを捕まえて遊ぶような子は、もしかしたらある程度生き物の知識を持っていて、「マムシは危険だけど、それ以外のヘビは大丈夫」と教えられていたのかもしれない。だったら子どもに非はない。
それはさておき、今日出会ったかわいいヤマカガシの子どもちゃん。
(首の後ろに黄色の帯があるのは幼蛇なんだって!)
(画像貼りますよ!)
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登山道の左端にいて、じーっと見てたら、鎌首持ち上げて、首の部分を幅広にして、「オラ!オラ!」アピール。
見たことないけど、コブラみたいなイメージ。そして、ずっと舌をペロペロしてる。
ヘビの舌は、鼻のような機能があって、ものすごく微細な化学物質も検知できるらしい。
周囲の危険を舌でリサーチをしつつ、背中のもんもんをこちらに見せて威嚇しつつ、
「オレ、毒蛇やねんぞ?ほら、この背中のもんもんが目に入らんか?
オラオラ、おめーら、オレは怖ぇーんだぜ、早く立ち去れよ!
頼むから早くどっか行って~。怖ぇぇんだよぉ。おかーちゃん助けてっ(泣)」って感じだったみたい。
ごめん。ずっと見てて。
こちらとしても、飛び掛かられたらヤバいやん、って思ってじっとしてたんだけど。
なんで向こうを向いてるのかわからんかってんけど、
「この威嚇用のもんもんを見てもアカンよーなヤバい奴やったら、尻尾巻いて逃げるで!」って体勢だったみたい。
「捕まえようとしない限り」、咬まれることはないらしいので、これからはさっさと立ち去ります。
ヤマカガシちゃん、ごめんね。
★ヤマカガシ咬傷について…ココ
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